理解と納得。

ネットサーフィンをしているとたまに見つけるのですが、自分なりに納得の行く答えを出そうとして頭が痛くなる話。
今回見つけた文章をそのまま引っ張って来るとややこしいかもしれないので、重要じゃない部分を変えてあります。



「3枚のカードが袋に入っている。
1枚は両面とも赤。1枚は両面とも青。1枚は片面が赤で片面が青。
目をつぶって袋からカードを1枚選び、机の上に置いて目を開けたところ、カードは赤でした。
このカードの裏が青である確率を答えろ」



という物です。確率を求める問題はよく見かけるのですが、大抵が2分の1かそれ以外の確率で揉めます。
私もどちらかと言えば、2分の1だと思いたい派の脳味噌をしています。
上記の問題では少しややこしく感じる方の為に簡単な例題を上げると、


「サイコロを一回振って1の目が出る確率は、6分の1ですか、2分の1ですか」


という話に似ています。1〜6の数字があり、その内のどれか一つの数が出る確率なので、6分の1だと思います。しかし、1が出るか、出ないか、確率は2分の1じゃないか、と言われればそんな気もしませんか?
そこで先ほどの、最初の問いに戻って考えていただきたいのですが、皆さんどう思われますか?私は算数の段階で置いて行かれた人間なので、数学の話は全く理解できません。
この問題を見たサイトでもさまざまに議論がされており、それこそ私のように2分の1派もいましたが、おおよそは3分の1が大半を占めていました。そしてネット民の話を信じるならば、数学の世界では3分の1が正解のようです。
条件付き確率、という物が存在するようで、この問題の意図を汲み取ると答えは3分の1が正解、となるらしいです。
自分なりに調べましたがこれっぽっちもついていけませんでした。
なので未だに納得できません。
丁寧に説明している文章を読んで、少し理解した気にはなりましたが、
納得出来ません。



袋の中から引いたカード。見えている面は赤。
考えられるパターンは、
赤赤の赤、赤赤の赤、赤青の赤、の3種類。
赤が見えているので、青青のカードは除外。
なので、このカードの裏面が青の確確率は、3分の1。



という説明が非常に多かったのですが、条件付き確率というのがここらへんに絡んでいそうですね?
上の説明書きにも書きましたが、「赤赤」が二回出てきます。
表裏赤のカードの片面がA、反対がBとした場合、「赤赤」のカードは同じ赤でも2パターン存在する事になります。
見えている面が赤、とい事は、A、B、そして赤青の赤(Cとしましょう)、のどれかに当てはまるわけで、裏側が青の確立は3分の1、というわけです。
A、B、Cの赤が見えていて、その裏面は「赤」「赤」「青」のどれか。
なので、3分の1。
ちょっとくどい説明になりましたが、私はこういう風に理解しました。
あっている自信はありませんが。
ややこしくはありますが、かみ砕いて説明してもらうと、なんとなく分かった気にはなります。
しかし、何故納得出来ないかと言いますと、



「見えている面が赤の場合、裏側は赤か、青しか存在しない。なので2分の1じゃないか」



と思ってしまったが最後、この答えを覆す説明が見つからないからです。
数学の世界での答えは3分の1、条件付き確率というものがあってだな…と言われた所で、3分の1と言うなら2分の1ではない理由を教えてくれよ、と思うと3分の1説を受け入れられなくなります。
これを読んだ方がおられましたら、是非ご自分なりに考えて、答えを出してみて下さい。そしてそれが正解かどうかではなく、その反対の答えを出す人間を納得させる説明が出来るかを考えて頂きたいのです。



納得出来ない理由にはもう一つあります。
出題者の意図です。
単純に、赤を出して、この裏側が「赤か、青か」なら2分の1は揺るがないと思うのですが、カードが3枚あり、「赤赤」「赤青」「青青」という2種類の色で3種類のカードを用意する意図はなんなのか、という事です。
見えている面の赤を、赤赤の赤(A)、赤赤の赤(B)、赤青の赤(C)、という3種類に分けて考えるのであれば、まず初めから「青青」のカードは要らない。
そして何より、同じ赤なのに、「2種類と考える世界観を共通認識とする」という数学界独特のルールを暗黙の了解にしてしまっている姿勢に納得がいきません。



見えているカードは赤です。
色は2種類しかありません。
裏側は、赤か青です。
青である確率は2分の1です。
何故間違っているのですか?



答えは赤にも2種類あるから、だそうです。
でもそれは数学をよく理解している人にしか納得出来ない話だと思うんですよ。
割ってないスイカをぽんと渡して、中は赤ですか黄色ですか、と相手に尋ねます。
「オーソドックスに赤だろ」
という答えに中を割って見せて、
「ブブー、赤は赤でもマゼンタでした。スイカの赤にはレッドとマゼンタがあるのは常識ですー」
って言われたらどんな反応します?
「知るか!赤か黄色か聞いたんだろーが!」
って思いませんか?
これと同じ事を言われている気がするのです。
赤の裏面は赤と青しかない。なので青の確率は2分の1なのに、
「今見えている赤は3パターンのうちのひとつだから、その裏側も3パターンあるんだよ」
と言われても、知らないよ、聞いてないし。と思ってしまう私が馬鹿なのでしょうね、どうせね。
あ、もちろんスイカの赤にレッドとかマゼンタとかないですよ。



んー、そもそも認識が間違っているのかな?
いくら考えても「答えは3分の1」説に納得がいきません。
例えば、「赤赤、赤青、赤黄」という3枚のカードを使って1枚引きます。
赤の面が出ました、裏も赤になる確率は?と言われたとしても、
赤か赤じゃないかの2択で、2分の1だと思います。
そこへ「色が3種類あるので、赤か、青か、黄色のうち赤を引く確率は3分の1です」と言われれば、まだ納得できます。サイコロと同じですね。
ただサイコロでも、「100回振るうち、出目が1になる確率はどのくらいの数字になるか」という話になると考え方が変わってくるのではないかと思います。
回数が100と決まっていれば、結果的に100回中1になった割合は何%、という数字が計算できます。なので確率もその数字になります。
しかし1回カードを引いて、赤か、赤以外か、となると2分の1以外の数字を言われても理解は出来ますが納得できないのです。本当にしつこくてすみません。
天気予報の降水確率に対するモヤモヤに非常に良く似ています。
「明日の降水確率は、10%です」
聞いた話だと、10%の確率で、結構な量の雨が降ることもあるらしいです。
雨が降る確率が2割、という意味であって、降水量の話ではない、というのです。
普通は10%なんてほぼ降らない、降っても大した雨じゃない、と思いますよね。
そんな違いは大人になるまで知りませんでした。
言葉のマジックに嵌められているようで釈然としません。



用意されたパターン数の中から一つだけ出るという確率計算の仕方。
もしくは出るか、出ないかの2分の1。



皆さんは、どうお考えになりますか。