金かけたプロモビデオか

撮り溜してた映画を消化していこうと久々にDVDデッキの電源を入れて、まず「トランスポーター」を見た。うん、面白いね。3が作られてこれから公開だか絶賛公開中だか分からないけど、それの宣伝を兼ねてTV放送された吹き替えバージョンを見たんだが、何も考えずに見れる格好良いアクション映画は単純にエンタメに徹しているので好きだ。アイデアとしては何も新しくないけれど、似たようなジャンルが多いだけにどれだけスタイリッシュに見せるかという点と、キャラ作りが大事だと思う。その点この映画は主人公がルールを重んじる天才運び屋という設定がキーだと思うわけだが、前半から既に自分のルールを無視して脇道にそれてしまう。何か焦っているかのように思えた。もっと作りこんだであろう細かいディティールを見せて欲しかった。「ミッション・インポッシブル」のスパイ行為や小道具を使ってのキャラ分けみたく、主人公の立位置をもっとはっきり見せて欲しかったなー。そこが勿体無い。
続けて「フレフレ少女」を見た。ガッキーはほんまに可愛い。意外にも背が高くてスタイル抜群。で、あの声にあの表情。文句つけようないな。なんで女子受けが悪いのか分かるよ。嫉妬ですね分かります。あー、俺殺される。ただまあこんな風に言ってるともう分かってもらえると思いますが、映画はダメダメダーメですね。ってか、あれ映画か?一杯お金使って、大人が寄ってたかって、ガッキーの可愛さをアピールしたかっただけじゃないのか?地味でもてない少女がリアルな恋に目覚めて、野球部のその彼を応援したくて応援団に入る。しかし意中の彼はライバル高に転校しちゃって、応援団に在籍する意味がなくなる。そのまま合宿に突入(この展開も変だ)、いきなり「人を応援することの意味」を理解する。同じような、今の自分を好きではない男4人と共に成長し、甲子園出場をかけた母校の決勝戦を応援して、大団円。なんーーーーだコレ。色んなこと詰め込みすぎ。歌を歌いたいオンチの男の子は応援団に入って誰よりも必死に声をだす。…歌は?ドラム好きのロック少年は友情に目覚めて太鼓を叩きまくる。…ロックは?女にもてたいためにレスリング部をやめて応援団に入った少年はでっかい旗を自慢げに振る。…なんで??会社が倒産して路頭に迷う応援団OBは…その後無職のまま進展を見せず。…その設定いらない!極めつけガッキーは、応援したい相手もいないのに、最後涙まで溜めてホームランボールを、見つめる。「行けーーーーっ!」…野球好きだっけ??え?好きな子応援したかったんだよな?人を応援するにはその相手よりも努力しないと資格ない、んだよね?そう言ってたし。そんな努力してた?合宿一週間しただけだよね?もうねー、無理やり過ぎるんよ。何もかもが。こういう道を歩いて、ようやくここまで来た、という道程が全部後付け。こういう場面を見せたいから、こういうことをやらせとけ、という裏が見えまくりで全く納得できない。なのでこれは全部、ガッキーを可愛く見せるぞプロジェクトなのだ。それなら良い。そう言ってくれれば、俺は満足する。けどこれを映画と言ってくださいますな。