SLASH!!

先日の休みに久々、京都市内をぶらついた。途中彼女がエステ的な何かに向かったので1時間弱放置された。その間CD屋に視聴しながらずっと居座ってたのでかなり邪魔な客だったろう。メタル誌「BURRRN」は出る度に末のレコ評をチェックしているので新譜を中心に聞き漁る。お目当ての一枚は手元にキープして、名前だけ知ってて音を聞いたことがない連中を頭から順に聞いていくわけですが、どうも最近のスラッシュ事情は停滞気味なのかね。昔からいるベテランバンドの復活作だの、何年ぶりかの最新作だのが多くて、若手、おいどうした。目ぼしいバンドはあらかた聞いて、購入したのがスラッシュ界では大御所に入るのかな、FEARFACTORYにいたギターが創ったバンドの2枚目、DIVINEHERESYの「Bringer of Plagues」を購入。いいね〜。安定してるわ〜、好き好きこういうアルバム。もうひたすらに速い。特にアルバムタイトルになってる「Bringer of Plagues」は秀逸。速いくせに何このメロディ。これは初めて聞いたな。惚れた!ギターリフも、ドラムも。メロディもちゃんとキレてるし、ボーカルが少し軽い気はするけどその分巧い。低音のシャウトとブライトな歌い上げを巧く使い分けていて、誰かが歌い上げ部分はリンキンのチェスターみたいだと言っていたけれど、正直そこまで声量も技巧もない。けどこのジャンルで歌うには十分すぎるボーカルスタイルで、ここまで「歌える」ならバックはもう少し重くていいんじゃないかな。軽さといえば、ベース。唯一の難点。個人的にだけど、ベースが聞こえない。イメージで行くと、上から順番に、ボーカル、ギター、ドラム、ベースという音の重さだと思うわけです。音の層とでも言えば分かりやすいか。やっぱボーカルは、バンドのビジョンにもよるけど一番前に出てくるパートでしょ。なんやかんやで。で、スラッシュはギターリフ命。それをドラムのハイパーブラストがガンガン突き上げてくるのを、ベースが足元でグリグリグログロ言わせてくれないと。ところがどっこいこのバンド、時にギターが非常に重くて、ベース並みに低い音を出しやがる。おかげでベースの音なんて聞こえやしない。基本的に高速ブラストが一番インパクトのあるファクターだと思うけど、そこが本来ギターのいる位置を担っている。ボーカル、ドラム、ギターの順番で上から層を作ってるもんで、聞いて一瞬「?」となる時があるんだな。けれども彼らの一体感は凄くて、ほぼ全音シンクロ状態。高速でシンクロしながら突き抜けていくスタイルは快感すぎる。アグレッシブなんだけど、きちんと押さえが利いてて非常にタイト。冷静に凶暴。いいなー、こういう音作りに一癖あって突進力アリアリのバンド今ないもんなー。やたら技巧的すぎたり、クリプトプシーみたく人間以上の音を出したりで、ついてけなかったりするもんな。いや、DIVINE自体も十分、本当に人が叩いてんのか?と思う程の音なんですけど。これはドライブにもってこいだわ。