「言葉を残そう」

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TOKYO SHOCK シリーズⅡ「東京残酷警察」

エイリアン1・2がある。
ターミネーター1・2もある。
しかしTOKYO SHOCKシリーズは、残念だけど違う。
昔から映画は最初の作品を越えられないというジンクスがある。しかし近年、あまりにも設定に奥行きがあり物語に膨らみの要素が余ってる作品が出てきて、「やっぱり面白いもんは面白いんだ」と思わせてくれるシリーズもたくさん出てきた。似た感じの作品では、リスペクトしすぎて贔屓目かもしれないけど塚本晋也監督の「鉄男」だって、1が凄過ぎたにも関わらず、2だって面白かったし。ただ今回のTOKYO SHOCKシリーズに関して言えば、監督が変わって物語の面白さや、絵の雰囲気が微妙に変化している所も考慮しないといけない。同じシリーズだから同じ目で見ていては、正しい面白さを感じられない。
映像に難点を付けるとすれば、血飛沫が綺麗過ぎて、然程残酷には見えない。シリーズ1である「片腕マシンガール」がB級映画の匂いをプンプン漂わせた状態で、笑えるくらい見たことのないアングル、見たことない残酷さを追求してくれただけに、「ただ血しぶきが飛ぶ」だけではもう残酷とは思えなくなってきているのも確かだ。チープな匂いがしている所が同じなせいで、やっぱり「同じ道を走って、壁を越えられない」という結果に終わった気がする。
そう思わされたのは物語の出来不出来による所も大きい。「片腕〜」の方が、弟を殺された姉と、息子を殺された母親の、タッグを組んでの復讐劇、というベタさが良かった。ベタなだけに、話の展開上スプラッタシーンに無理がなかった。そこまでやるかー!?っていう方法論としてはこの映画の見所なのでやりきってくれるのが前提だから良い。しかし「殺し」に必要を求めるのもおかしいけど、話の展開上、「このシーン、いる?」と思えた所が、「残酷警察」にはあった。痴漢されただけで両腕を切るとか、モンスター化した女子高生VS薙刀を持った殺人婦人刑事の対決、とか。主軸には関係ないシーンでいくら格好良い映像を見せた所で、気持ちが入らない。
近未来、自分の体を武器化して大量殺戮を行う「エンジニア」と、それを殲滅する為に組織された、民営化後の警察の戦い、という話は面白い。中盤から思わぬ事実も飛び出して、物語に奥行きも出てきた。うん。ここまでは良かった。
あのね、130Rの板尾さんが出てるんです。彼最近俳優としても色々出てるし、不思議なキャラクターなんで好きなんです。登場シーンがこれまためちゃくちゃ格好良くてね。ドキドキしました。ホラー映画並みに怖いメイクと衣装だったし、エンジニア側ボス、という設定だったからね。ワクワクしました。けどあの展開はなんなんだろう。考えても変わらない。深い深い闇を背負ったキャラなのに、中盤、「コミカルな変態」に設定を変えられて、あっさり主人公に一刀両断されてしまう。ええええええ!し、死んだーーーー!って!裏切られたー!悪い意味でーーー!って。凄い残念。なんだでだろう。描ききれなかったのか?ネタが思いつかなかったのか?確かに、最後の最後で、次回作に続く、というエンディングで、「死んでなかった」という事が分かるんですけど、次回は次回、今この本編をつまんなくしてどーする。最後のボスは、主人公を育てた警察側のボスだった、というオチなんですが、警察のボスを演じる俳優さん。俺大好きなんですけど、彼は脇で光る人なのに、表に出すぎて空回ってた。勿体無い使い方しやがって!
あとねえ、これ致命的。DVDをヘッドホンで聞きながら見たんですが、音小さ過ぎ。デッキの配線間違ってつないだかと思ったわ。こんなテンションの高いスプラッタゴアな作品で、音が小さいって迫力の面で完全に落第点だ。

とは言え、ここまで悪口ばっか書いてますけど、それはシリーズ1と比べての事なので、初見でこの映画に出会えば度肝抜かれて戦慄することは間違いない仕上がりになってます。
やっぱり長澤つぐみは良かった。このシリーズには元AV女優という肩書きの人が何人か出てくるんですが、皆演技巧い。巧いしやっぱり華があります。胴体を真っ二つにされて、ドタバタのたうちまわって絶叫、最高!でもって下半身ワニ女に変身!やってくれた!!