歌う人のチカラ

このブログのタイトルでも分かるとおり、「どんなジャンルの音楽が一番好きですか」と聴かれて今迷わず答えるなら、スラッシュメタル。人生生きてるとストレス感じるじゃない。年を負うごとに、責任が増すたびに感じるストレスとプレッシャーは大きくなるじゃない。それでもやはり自分で何とか乗り切るしかないし、自分で何とかしたいじゃないですか。今純粋に一番、体の底から熱くしてくれる音、シャウト、テンポ、それらを兼ね備えた音楽がスラッシュ。ジャンル的にはどうやらオタクっぽいらしいし、暴力的で、ダサいのかもしれないけれど、でもスラッシュメタルってある程度音楽を色々聴いてきて、愛せるポイントをいくつも持ってる人じゃないと聴けない音楽だとも思うんですよね。のっけから音楽好き自慢してるみたいで嫌ですけど。Children of bodom好きです。
けれども、まだ30年程の人生ですが、振り返ってみて自分の一番大事な時期に支えてくれた音楽は、パンクです。更に聴く人を選びそうな音楽ですが、所謂ファッションパンクじゃなくて、本当に生々しい、下手っぴな人達がたくさんいて、だけどもガチンコで己の人生に挑んでいて、汗水流して、全身で音楽を奏でてる人達がいて、そんな人達に出会えて、自分はこれまでなんとかやってきたな、という思いがあります。だから「今後一生そのジャンルしか聴いてはいけませんよ」って言われたら、迷わずパンクと答えます。


そんな今、長い前フリをして、一番言いたいのは、「今、一番愛してる歌い手は誰ですか?」と聴かれたら、こう答えます。
KOKIAです」
という事。
これまでは、THE SCENEというバンドの東義博か、FUNGUSというバンドの鎌坂誠です、と答えていたであろう解答欄に、今挙げる名前はKOKIAです。
スラッシュメタルでもパンクでもない。
圧倒的な歌ウタイ、KOKIA
知ってる人は知っている。当たり前。
だけども実はつい最近、今の彼女に勧められるまで、おぼろげにしか存在を知らなかった。何を今更ーと笑ってる人は、偉いね。偉いとかいうか、羨ましいです。素晴らしいアンテナを持ってる人だ。だってこの人とっくに10年選手でしょ。デビュー当時からファンとして一緒に歩いて来た人のその10年は本当に素敵なものだったろうと想像つくもの。
いやいや、自分の10年だって捨てたもんじゃないよ、きっとね。
けどKOKIAを知ってる10年と知らない10年は違った味があるよね。
自分がこれまで本気で惚れた歌い手さんと無理やり共通点を見出すとするなら、歌を本気で愛している、という点しかない。そんくらいかけ離れたトコにいる人だ。一番大事なポイントだけども、音やビジュアルからして自分の中にはない世界の人だと思う。
綺麗すぎる。なにもかも。見た目も可愛いしさ、びっくりするほど。声も、雰囲気も、高貴ですらあって、近寄りがたいとまで言うと、言い過ぎかな。
そう、声。なんだろうこの声。低いところから高いところまで余すとこなく全部出す、という。
歌が巧いってこういう人のこと言うんですよ。
今メジャー音楽界見渡して、彼女の横に立って一緒に歌って、恥ずかしくない人なんていないんじゃない?
それくらい抜群、文字通り。
良い曲、素晴らしい歌っていうのは、誰もが歌えるわけじゃなくて、歌詞やメロディーがどれだけ素敵でもそれを声にするには、歌詞やメロディーと同じくらい技術の伴った歌唱力と声量がないと無理なんだって事が、KOKIAを聴くと分かる。
もちろん、歌には心があって、それが無いと良い歌にはならないけれど。
気持ちだけで歌ってる人より、気持ちと、それを相手に届ける確かな技術を持ってる人の方が良いのは当然の話。綺麗ごとだけ言えば、歌は心なんだけど、KOKIAは歌い手のして必要な要素は全部持ってると思います。
褒め過ぎか?崇め過ぎか?
知らんけど、2009年現在、今一番感動する歌ウタイは彼女に決定。
そしてこれからの自分の人生の中に、ずっといて欲しい音楽を送り届けてくれる事でしょう。